Love Story's+α
「綺麗に咲かしてくれてんだな」
えっ?
声のする方を見ると
貴方が…立っていた。
「……」
「ただいま」
「……」
何も言わずに目を見開いてる私に貴方は困ったような笑顔を見せて
「もう…手遅れか?」
「えっ?」
「もう俺を忘れたか?他に好きな奴が出来たか?」
「な、何を言ってんの?」
私は夢を見ているんだろうか。
「私は貴方に振られたんでしょう?貴方はこの花を私に贈ってアメリカへ」
「違う」
「えっ?」
何が違うの?
「俺はあの時からお前が好きだった。お前が『好きだ』って言ってくれたのは本当に嬉しかった。だけど…俺はアメリカに行くのが決まってたし…18のお前に三年間は長いと、待っててくれとは言えなかった」
「じ、じゃあ何故この花をくれたの?木槿は『儚い夢』私に諦めさすため」
「木槿は次から次へと咲いていく。思いを次へとバトンタッチして。三年の間…俺への思いを持っていてほしいって思って」