Love Story's+α



僕は今、恋をしている。


飛び切りの可愛い女の子に。


彼女は大きな瞳と黒い長い髪と白く細い指とカモシカのようなしなやかな足と笑うと見える可愛い八重歯を持っていて…


性格もとても優しい。


そして面倒見がいい。


困ってる人をほっとけないんだ。


僕と一緒に居ても、おちびちゃんやお年寄りが困ってると、さっと手を差し伸べる。


そんな時、僕は…あ~いい子だな、この子を好きになってよかったなっていつも思うんだ。


彼女と居ると僕の心に何か灯りが灯ったような、ぽっと暖かくなる。


彼女はいつも笑ってる。


その笑顔で回りの人も笑顔にしてるんだ。


でも彼女も年頃の女の子。


たまに泣く時もあるんだ。


彼女が泣くのは…僕の前だけ。


僕にしがみついてわんわん子供みたいに大声で泣く。


僕は、ただ黙って彼女が泣き止むまで寄り添ってる。


「ごめんね」


鼻をすすり上げて目を真っ赤にして笑顔を見せて僕に言う。


「いつもありがとうね」


僕は黙って首を振る。


僕は君の笑顔も好きだけど、僕の前だけで泣いてくれるのが嬉しいよ。


だから僕の前ではいくらでも泣いていいんだよ。


僕が傍にいるから。

「散歩に行こうか」


僕は君と一緒に歩く、何処までも…


ね、華ちゃん


僕、いつか人間になれるかな?


豆柴じゃなくて、華ちゃんの傍にずっといられる人間の男の子に…





*END*






【800文字で三題噺:まめ·はな·こい】



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