Love Story's+α
真夜中
覗くとぐっすり眠っている。
穏やかないい顔。体格もいいし。
そっと唇に口付け
「あ」
目が覚めたよう。
「気分は如何ですか?」
「…」
「お腹は空いてませんか?」
「は、はい」
「私は空いてるの」
「えっ?」
「だから…いただきます」
彼の頸動脈に牙を。
久しぶりのお食事。
やはり若い男の血は美味しい。
えっ?私は雪女じゃないのかって?
違うと言ってるでしょう。
私は吸血鬼。
雪女の名を語って男を引き寄せるの。
冬は寒いから餌に来てもらわないとね。
よければ貴方もどうぞ。
温かいポタージュ作って待ってます。
*END*
【800文字で三題噺:ツーリング·雪女·ポタージュ】