狼さんとの付き合い方
「え、あれ、ごめん、」



茜は手の甲で目を拭う。
それでも止まらないのか、ずっと拭い続けいた。




…どうして?


瑠樹にキスされてた次の日こんなんじゃなかったじゃん。



「茜、…」


へた、と茜は床に座り込む。


「どうしよう、海牙…」


どうしようって。

そんなの、俺が聞きたいよ…


「瑠樹にキスされた時はこんなんじゃなかったのに。
何で晋夜の時は瑠樹の事考えちゃうの?
ねえ、海牙、どうしよう…」





…あぁ、やっぱり、


茜は、俺なんかじゃなくて―…






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