狼さんとの付き合い方
「…あ、灯夜さん」



海牙は俺に気付いたのか、ゆっくりと顔を上げる。


「珍しいな、一人か」


「まぁ、色々あって」



それで俺は気付く。

海牙の目が、ほんのりと赤かったのだ。


良く見なきゃ分からない。

そのくらい微妙な赤さだったが、今の海牙の雰囲気を見れば、何が起こったかなんて一目瞭然だった。





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