狼さんとの付き合い方
…無論そんな事聞ける訳ないけど、俺は遊馬さんの近くに寄る。


「こんな所でどうしたのです?何かあったのですか」



遊馬さんの目線に合わせ、俺は腰を屈めた。


…後から思えば、俺の弟に襲われそうになったなんて、俺に言える訳ないんだが…

ひとまず今の俺はそんな事は知らない。




「先生、泣くの、やめられないんです…どうすればいいですか…」


どうしようって言われてもなぁ…


遊馬さんの顔を見る。

見上げられたその顔に、少なくともドキリとしてしまう自分がいた。





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