隣のアイツ


「やっぱ俺病院ついてく。」


いきなりそう切り出した唯斗はすでに電話をきっていた。


「ほんと、過保護。」


そう呟きながらも、さっきの感情はどっかにいったみたいで、嬉しいと思ってしまう自分。


すぐにインターフォンが鳴って、あたしはドアを開けた。


「まだ怒ってる?」


そう言うと、唯斗が優しくあたしを包み込んだ。


「…お、怒って…ンッ」


そして静かに触れた唇は、ゆっくりと深さを増していく。

< 4 / 16 >

この作品をシェア

pagetop