黄色いスパイク
来たっっっ!!!
さっきまで頭の中で繰り返してたセリフも
ぐるぐると渦巻いてた邪念も
佐山くんを見た瞬間、全部吹っ飛んだ
部活の時のジャージを来たままの佐山くん
かっこいい…
寒さでほっぺが少し赤い
「あ…よぅ…」
「あ…ここ…こんにちは…」
私達はぎこちなくあいさつをした
紀伊ちゃんは、いつの間にか居なくなっていた
気を使ってくれたのかな…
「今宮…だよな??」
佐山くんが、自信がなさそうに言った
え!!!
佐山君、私の事知ってるの!?
「う…うん…」
それだけで、私の心はいっきに踊り出した
しーん
気まずい沈黙が続いた。
ドキドキ…
私の心臓の音…
聞こえちゃうよ…