黄色いスパイク
狭山くんは、私の作ったチョコを
一つとって口に入れた。
ドキドキ...
今日のためにあんなに頑張ったんだから...
狭山くん、おいしいって言ってくれるかな??
「う...」
う...まい...???
「うえ〜まずすぎ!!
気分悪くなった。俺、帰るわ〜」
それだけ言うと、狭山くんは私がいるドアとは
反対側のドアから出て行った
教室に残った人達も、誰が渡したのか
口ぐちに考えを言い合いながら帰って行った
私はひとり、動けないまま、
さっきまで狭山くんが座っていた席を
ただ見つめることしかできなかった