黄色いスパイク
嬉しいはずなのに...
昨日のあの光景を思い出すと胸が張り裂けそうに痛い
どうして、私に会いにくるの?
私の事なんてどうでもいいくせに
佐山くんには好きな人がいるのに…
「そ...そうなんだ...」
私は無理に笑って答えた
「狭山くん、美冬の事心配してたよ...」
心配??
なんで??
私の事なんてどうでもいいくせに...
「美冬どうしたの??」
「なんでも無い...」
「美冬??」
「なんでも無いってばっ!」
違う
紀伊ちゃんは悪くいない...
「もう、帰った方がいいよ…」
紀伊ちゃんは悪くないのに...
「美冬…」
「バイバイ」
何か言いたげな紀伊ちゃんを無視して、私はドアを閉めた