黄色いスパイク
「うわーーーーん!!」
私は、紀伊ちゃんに抱きしめられたまま大声で泣いた
紀伊ちゃんは私が泣き止むまで、ずっと頭をなでなでしてくれていた
私は教室で見たこと
狭山君が言ったこと
紀伊ちゃんに全部話した
紀伊ちゃんはただ、『うんうん』と
私の背中をさすりながら聞いてくれた
「だから、私ふられちゃったの…」
私は、下を向いて呟いた
「そうかな…」
え…?
「美冬…ちゃんと佐山くんと話なよ」
「やだよ…こわいもん」
また、あんな風に言われたら…