ここから君に。
「うそ…。」
「こんなこともあるんだね。」
私の席は窓側から二列目の後ろから二番目。
その後ろが裕子になった。
さらに、
「おー、ラッキー特等席だぜ。」
なーんて言っちゃってる小林君は、窓側の一番後ろ、裕子の隣。
「俺、授業集中できないかも。」
とか裕子に話かけてる。
裕子はフルしかとだけどね。可哀想。
さらに、さらに、
「お前もかよ。みんな集合だな。」
と、小林君は笑ってる。
小林君の指すお前とは、
「……。」
吉田君のこと。
吉田君は小林君の前の席で、私の隣。
小林君の話には耳をかさず、無言で持ち物を整理している。
確かに小林君、吉田君、裕子、私、朝のメンバーが集まっている。
そして更にミラクルは続く。
なんと、
「杏里、久しぶりだな。隣かぁ、よろしくな。」
と、ヨウちゃんまで私の隣の席になった。
裕子とはまた近くの席になれて嬉しい。
まさかヨウちゃんとも、しかも隣の席になれるなんて思ってなかったからビックリだ。
今年の運使い果たしたかなぁ…。
まぁ、いっか。
それにしても、ヨウちゃん、格好良くなったなぁ。
彼女いるのかな?
とか、ヨウちゃんを見ながら考えてる私を吉田君がみていることに気付かなかった。