ここから君に。
話かけるっていっても、心の中でだけどね。
声に出して木に話かけてたら危ない子になっちゃう。
それだけは、勘弁。
『おはよう、今日もいい天気だね。
今日もね、お父さんとお母さん喧嘩してたんだよ。
もー嫌んなっちゃうね。
朝から止めて欲しいよ。まったく。』
どのくらいここに居たんだろう。
もう周りには他に生徒はいない。
きっと、もう1限目が始まってるかな。
でも私は気にしない。
もちろん学校には行くよ。
それに、いつも遅刻してるってわけじゃないの。
たまにね。
私にはこの時間が大切だから。
そんな私の事を見ている人がいるなんてこの時は知らなかった。