聖石戦隊 キラレンジャー
「すっごいねえ! あたしもほしい!」

悠月は目を輝かせる。女神はそれにふふっと笑うと

「目覚めなさい、聖石の戦士キラレンジャー!」

自分の胸から、光が溢れる。

「わあっ!」

おもわず腕で目をかばった。周囲の空気が渦巻いて、そしておさまった。

そっと目を開ける。

服装が、変わってる。
どことなく宝石をモチーフにしている感じがするが、とても動きやすそうだ。

悠月も同じような格好になっている。違うのは、哲平が全体的に赤なのに対しピンクなことくらいか。

悠月はこの空想的な出来事が嬉しそうだが、哲平はやや混乱していた。

「4月の戦士ダイヤモンド、キラレッド。
 10月の戦士ローズクォーツ、キラピンク。
 パワーストーンを使ってキラレンジャーに変身し、悪魔族と戦うのです」

「君たちが胸に持つパワーストーン、守り通してくれたまえ。悪魔族に渡してはならない。きっと世界を平和に導くんだ」

「む、胸に・・・?」

哲平は胸を押さえる。

「ええ、自由に出し入れすることもできるけど、そのまま胸にしまっておいたほうが安全だわ。命をかけて守ってくださいね」

ごくっと、自分の唾を飲む音が聞こえた。


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