聖石戦隊 キラレンジャー
上下前後左右、全方向から向かってくる。油断できない。数が多いだけに若干こちらが不利か。

「キリがないね。哲平くん、どいて!」

悠月が空に舞う。

キラアームを中心に、両手を天に掲げた。

「ピンクシュガーイリュージョン!」

ピンク色の花びらが綺麗に散る。一瞬桜吹雪かと見紛うそれは、魔法のかたまりのようだった。

雑魚たちのまわりを踊り、やがて彼らを消滅にいざなう。

「元々実体のないものなんだね」

人間や悪魔とは違う、命のないものらしい。

「そう、私たちの魔術でいくらでも生み出すことができます。諦めなさい」

「いやいや、じゃあお前を倒せば解決ってことだろ」

キラアームをかざし、悠月を横目で見る。
彼女は頷いた。伝わったか。ボールをデモゴルゴンに投げつける!

かわそうとしたその隙をついて、一気に距離を詰める。

「レッドフレイムシュート!」

剣を振り下ろすと火炎が放たれた。

まさに命中するその瞬間、デモゴルゴンはふっと消えてしまった。




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