雨女☆晴れ男
それから…
大きな行事もないので、始業式からはしっかりと通った。
いつもと変わらない日々…のはずだったのに。
「ねーねー雫ちゃん」
「なっなに?」
「教科書忘れたから見せて?」
「また!?」
と、毎日のように…というか1時間置きくらいに話しかけてくる。
それは授業中でもお構いなしに…
「ねーねー雫ちゃん」
「なに?」
「いい匂いがするんだけど、なにか香水とかつけてる?」
「…はぁ!?」
「ちょっと!南雲さんうるさいですよぉー」
「すっすみません…」
先生に怒られてしまった。
すべては晴太くんのせい。
「(小声で)ごめん、雫ちゃん。でもいい匂いしたからさ」
晴太くんは笑顔で謝る。
その笑顔がすごく眩しく感じる。