雨女☆晴れ男
そういえば、家族の方いないのかな?
もう夕方なのに、いる気配も帰ってくる気配もない。

あたし晴太くんの事、知らないんだね。
いつも気にかけてもらってばっかで…
あたしは自分で精一杯だから…
こんな晴太くん初めてだし。
ちゃんと晴太くんを見た事なかったし。
だって…恥ずかしいじゃん。
いつだって眩しい笑顔で、楽しそうで…
あたしには眩しすぎるくらいで。
自分の気持ちに気付いてからなんか、余計にみれなかったし。

今…見るチャンス…?かも。
今なら見ていられるかもしれない…

晴太くんってまつ毛長いんだぁ…
整った顔。
柔らかい髪の…///

あたしってば、なんて事を!?
…無意識に頭を撫でていた。

慌てて手を引っ込める。
なんて恥ずかしい事を///
顔が火照ってくる。自分でよくわかるくらいに。

バカバカバカッ!!!

もしこれで晴太くんが起きてたら、あたし恥ずかしくて死んじゃう‼

晴太くんを直視する事ができなくて、背を向けた。

恥ずかしい…恥ずかしい…恥ずかしい……



Σぎゅぅ

「恥ずかしいのはこっちだよ」

「えっ!?///」

心臓が跳ねた。
そして加速していく。
今…何が起きてるの?
突然の出来事に、頭が理解できずにいる。

一体何が起きてるの!?
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