雨女☆晴れ男
そのまま、どんどん階段を上って行った。
「あっあの…もっもう限界…」
あたしの足は限界を迎えていた。
「あっごめん」
晴太くんはそういうと、足を止めた。
息切れをするあたし。
こんなに走ったのは久しぶりだ。
夏休みはほとんど家から出てなかったから。
「雫ちゃん、学校案内してくれない?」
「…えっ?」
「学校案内、してほしいんだけど?」
「…あっ…でも、あたしがするよりも、ほかの子がしたほうが…」
「俺は雫ちゃんがいいの」
まっすぐな瞳でいう晴太くん。
「あたしでいいの?」
「うん」
「じゃっじゃあ…やります」
「…ありがと!!」
Σぎゅっ
両手を掴み、ぶんぶん振られた。
握手…ってことだよね?