雨女☆晴れ男
お互い、それ以上喋らなかった。
心地いい沈黙。
このまま時が止まってしまえば…って思うほど。








「…そろそろ、じゃない?」

その沈黙を破ったのは晴太くんだった。

「そうだね…」

あたしは立ち上がった。
手を離したつもりだったけど、晴太くんは握ったまま。

「玄関まで、繋いでいい?」

「もちろん」

笑顔で答えた。
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