黒縁メガネ男子に恋してる
「でも、他に方法がないでしょ?」
あたしが言い返すと、智哉は苦々しそうに顔をしかめ、ため息をついた。
「あー、もう、わかったよ。
俺が調べる!」
えっ? 智哉が?
その返事に、頬がゆるむ。
でも、智哉は、あたしと菜々美を見て、くぎを刺した。
「この件は、俺が探る。
だから、綾華も菜々美も手を出すな!」
え? 智哉だけで調べるの?
「いや、あたしも一緒に……」
「ダメだ!
オレオレ詐欺っていうのは、グループでやってることも多い。
もし雄太に仲間がいた場合、そいつらがおまえをねらうかもしれない。
だから、手を出すな!」