黒縁メガネ男子に恋してる

――ドキン!


ヤバい、まただ。


智哉、なに男らしいこと言ってんのよ!


そんなこと言われたら、ドキドキしちゃうじゃない……。


智哉は無意識かもしれないけど、守られてるみたいに感じて、嬉しくなっちゃうよ。


でも、智哉は、そんなあたしの気持ちにはちっとも気づかないようで、おばあさんふたりに向き直った。


「徳井さん、矢崎さん。
この件は、俺が調べます。
徳井さんはコイツが犯人だっておっしゃいましたが、コイツと見た目が良く似てる男は、うちの高校、けっこういるんですよ。
だから、ホントにコイツがやったのか、調べさせてください」


「あぁ、そうなの……?」


すっかり犯人が見つかったと思いこんで喜んでいたふたりは、智哉の言葉に、ちょっとがっかりした様子。

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