黒縁メガネ男子に恋してる
悪いウワサ
その日の帰り。
あたしはまた、菜々美を自転車の後ろに乗せて、駅に向かっていた。
「ごめんね、毎日」
「そんなの気にしないで!
それより、バスケ部、見学しなくてよかったの?」
「うん。
見てるとやりたくなっちゃうからさ。
顧問の先生も、治ってから来ればいいって言ってくれたし」
「そっか」
「綾華こそ、本屋、付き合ってもらっちゃっていいの?」
「うん! あたしも買いたい本あるし」
あたしたちは、駅前の駐輪場に自転車を置くと、駅ビル内の本屋へ向かった。