黒縁メガネ男子に恋してる
「そっか……」
そうつぶやくと、菜々美はなにか考え込むように黙ってしまった。
「菜々美?」
「あー、ゴメン。
あのね、ちょっと言いにくいんだけど、もし、親友ってほどじゃないなら、もう真喜子とは関わらない方がいいかも」
「えっ? どういうこと?」
あたしが菜々美の目をじっと見つめると、菜々美は渋々口を開いた。
「あたし、ひびきと同じ中学だったんだけどさ、あの子、ちょっとヤバいんだよね」
「ヤバいって?」
「おとなしい子を仲間に引き込んで、パシリにしたり、万引きさせたってウワサもあったんだ」
「えっ、そうなの?」