黒縁メガネ男子に恋してる

「綾華ちゃん、高校入って髪切っちゃったけど、中学の頃はあんな感じだったよね」


「あぁ……、うん、そう、かな?」


話の流れがつかめなくて、あいまいに返事すると。


真喜子は、少し黙ったあと、突然、また話を変えた。


「綾華ちゃん、いつも、私のこと、気づかってくれて、ありがとね」


「え? いや、それは、友達だから……」


「綾華ちゃん、塾でもかばってくれたじゃない?」


「えっ、あぁ……」


真喜子が言ってるのは、去年のことだと察しがついた。

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