黒縁メガネ男子に恋してる
ドキドキの命令
そして、とうとうやってきた日曜日。
「あー、そうそう、綾華。
お母さん、来週からパート決まったから」
「パート?」
母とふたりでの朝食中、そんな話題が飛び出した。
「そう。
お友達の紹介でね、ちょっと急なんだけど」
「ふぅん。なにするの?」
「駅の向こうのファミレスで、調理補助。
月・水・金の週3日なんだけど、7時までだから、もしかすると、綾華の帰りより、お母さんの方が遅くなる日があるかもね」
「えー、マジで?
じゃぁ、合鍵ちょうだい」
「あー、そうね。
でも、このあいだ、残りの一本、お姉ちゃんに渡しちゃったから、今度作っておくわ」