黒縁メガネ男子に恋してる
だけど。
智哉は、男子にも女子にも人気があって、
午前中の休み時間は、ずっと智哉のそばには誰かがいた。
これじゃ、放課後まで、智哉に話しかけるのはムリかも。
あたしは、こっそりため息をつき、休み時間に智哉に話しかけるのは、あきらめた。
そして、昼休み。
「菜々美、あたし、お茶買ってくるけど、菜々美もいる?」
まだ足をひきずっている菜々美にそう申し出ると、菜々美は顏の前で手を合わせた。
「あ、助かるー。じゃ、お金!」
「あぁ、あとでいいよ。
じゃ、急いで行ってくるね!」