黒縁メガネ男子に恋してる

購買でお茶を買って、教室に戻ろうとしてると。


――トントン。


後ろから肩をたたかれ、振り向く。


あっ! 智哉!


ドキンと胸が高鳴る。


だけど、智哉は、表情ひとつ変えずに、ふつうに話しかけてきた。


「なぁ、綾華ってさ、中嶋と仲良かったよな?」


「えっ、真喜子?
あぁ、うん、幼なじみだけど?」


いきなり智哉の口から、真喜子の名前が出てきて、あたしは目を丸くした。


なんで、真喜子?


でも、智哉に声をかけられたのは、ちょっとうれしい。

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