黒縁メガネ男子に恋してる
あたしがそう答えたとたん、智哉は、慌てたようにあたしから視線をはずした。
「あー、悪いっ、なんでもない!
そうだよな、聞いたんだよな」
「うん、そうだけど?」
「あー、えっと、そう、中2の頃さ、ちょっと、なんつーの、反抗期っつーか、そういうの、誰でもあるだろ?
俺もそんな感じで、茶髪にしたときがあったんだよ。
ただ、それだけ!」
相変わらず、あたしの方は見ないで、そう答えた智哉。
しかも、耳、赤くなってるし。
反抗期がそんなに恥ずかしいのかな?
まぁでも、たしかにそういう時期、あるよね、誰でも。
「ふーん」
って、返事はしたけど。
なんか、変な感じ。