黒縁メガネ男子に恋してる

ホントは、『智哉が茶髪とか、似合わなーい!』とか、イジワル言ってやろうと思ってたんだけど、


なんか、そういう雰囲気じゃない。


あたしからそむけてる顏、かなり赤くなってるみたいだし。


そんなに触れられたくない過去だったのかな?


べつに、そこまで気にするようなことじゃないと思うんだけど。


ある一時期だけの流行とかでも、あとから思い出すと、『ダサッ』ていうの、よくあることだし。


不思議に思ってると、智哉は、メガネのブリッジを押し上げて、せかすように聞いてきた。


「あー、あのさ。
そんなことより、綾華、今、暇?」


「えっ、あ、うん」


「じゃ、一緒に来て!」

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