黒縁メガネ男子に恋してる
ひぇー、遼子さんの目、怖い……。
「いや、俺は、証拠をつかんだら警察に知らせるつもりだったよ」
「バカ言ってんじゃないわよ!
事件を知った時点で教えなきゃダメでしょ!」
「それは……」
「言い訳は帰ってから聞くわ。
綾華ちゃんも、今度じっくり話聞くから、そのつもりでね。
でも今日はもう遅いから、智哉、ちゃんと綾華ちゃんのこと、おうちまで送っていきなさいよ!」
「わかったよ……」
ふてくされたように返事する智哉をひとにらみすると、遼子さんは徳井さんと矢崎さんを伴って車に乗り、行ってしまった。
――ハァーーー。
智哉とふたりきりになったところで、大きく息を吐く。
あーぁ、なんか、どっと疲れたぁ。