黒縁メガネ男子に恋してる

「あぁ、いいね。楽しみにしてる」


相手をするのが面倒になってきて、テキトーに話を合わせると、やっと満足したらしい。


「じゃぁ、またなー!」


満面の笑みで、そいつは去っていった。


あーぁ、うざっ。


雄太のことでぐったりしてるときに、あぁいうヤツの相手は疲れる。


男を見送って振り返ると、智哉が怒ってるように見えた。


「えっと……、智哉? どうかした?」


近寄っていくと、「べつに」と前を向いて歩き出す。


いやいやいや。


それ、『べつに』っていう態度じゃないでしょ?

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