黒縁メガネ男子に恋してる
パタンとケータイを閉じ、駐輪場での出来事を、思い出す。
あたし、ホントに智哉と付き合うことになったんだよね……。
ほんの数時間前のことなのに、夢みたい。
きゃーーー、幸せだぁー!
枕を抱きしめて、ベッドの上をゴロゴロ転がる。
さっきから、顔はゆるみっぱなしだ。
こんなとこ、誰にも見せられない。
でも、今夜くらいは、はしゃいでもいいよね?
だって、今のあたしは、世界で一番幸せだと思うもの。
ふと時計を見ると、もう11時過ぎ。
あーぁ、明日も学校だし、もう寝なきゃ。
布団に入ると、心と同じように、体もぬくぬくしてきて、
あたしはあっという間に、眠りに落ちた。