黒縁メガネ男子に恋してる
智哉が、チャラ男の前に立ちはだかり、肩に、ポンと手を置いた。
「知らないっつってんだろ。
それと、綾華、今は俺の彼女だから」
「えっ……」
チャラ男は息をのんで黙りこみ、教室中にざわめきが走る。
そしてあたしは、目を見開いて呆然としていた。
えーーーっ、智哉、マジで!?
たしかに昨日、智哉、『だれにも隠すつもりない』って言ってたけど。
あたしもそれでいいって、言ったけど!
まさか、クラス全員の前で宣言するなんて……。
恥ずかしすぎるよーーー!
だれか、この状況、今すぐ消し去って!
そう願ったとき、思わぬ方向から助けが入った。