黒縁メガネ男子に恋してる
ふたりのやり取りを聞いていたひびきは、面白くなさそうに唇をとがらせてる。
でも、体育祭実行委員の子は、リレーの方さえ決まればよかったみたいで、もう、自分の席に座ってしまった。
うーん、これで一応、一件落着?
でも。
まだ教室のあちこちから、あたしはチラチラ見られてて。
あーぁ、すっかり、目立っちゃってるよ……。
“普通”を目指して、今日までおとなしくしてたのに。
それに、ひびきにも、目をつけられたっぽいし。
まいったなぁ……。
1限が始まるチャイムを聞きながら、あたしは頭を抱えた。