黒縁メガネ男子に恋してる
そう言って、ニッコリ笑う菜々美に、あたしも笑うしかなかった。
「マジで? まいったな……」
でも、思い返してみると、菜々美はいつだって、あたしなんかよりずっと早く、いろんな情報を知っていた。
他のクラスにも友達の多い菜々美ならでは、なのかも。
「それよりさ、綾華」
「ん?」
「ひびきには注意しなよ?」
「え、ひびき?」
「うん。
たぶん、ひびき、綾華にやきもちやいてるから」
さっき、ひびきに思いきりにらまれたことを思い出す。
でも。