黒縁メガネ男子に恋してる

「オッケー。
もし遅くなるようならメールして。
友達と時間つぶして帰るから」


「わかった。
じゃ、鍵は私が持ってていいのね?」


「うん、いいよ。
でも、おかーさん、早く合鍵作ってほしいなぁ」


前に、作ってくれるって言ってたのに、すっかり忘れてるんだから。


「お母さん、最近忘れっぽいからねー。
今度、休みの日に自分で作りに行ったら?
その方が確実じゃない?」


「そーだね。そうするよ。
じゃ、あたしも、もう行くね」


「うん、いってらっしゃーい。
体育祭、がんばってねー」


意味ありげに肩をたたいてきた姉を、軽くにらむ。

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