黒縁メガネ男子に恋してる
「いや、マジでかっこよかった。
拍手送りたいくらいだった。
だから俺、軽い気持ちで、綾華にコクった訳じゃないから」
それなのに、あたしは……。
「ゴメン。ひどい言葉で、振ったよね、あたし。
ホント、ゴメン。
ずっと、後悔してたの。
あの日、すごくイヤなことがあって、それであたし、智哉にやつあたりしたんだ……」
雄太からひどい仕打ちを受けて、その帰りだった。
でも、そんなことは智哉には関係ない。
「あたし、あのとき真喜子をいじめてた子たちと同じだね。
茶髪だった智哉を、外見だけでチャラいヤツって決めつけて、ひどいこと言った」
そう、外見に対して、一番偏見を持っていたのは、あたしだ。
人を見た目で判断するなんて、最低! って、いつも思ってたのに。