黒縁メガネ男子に恋してる
それなのにあたしは、あのとき、智哉を外見だけで判断した。
智哉が、どんなヤツかを知ろうともしないで……。
最低なのは、あたしだ……。
すると。
「なに、暗くなってんだよ?」
そう言って、智哉は、ふわりとあたしを抱きしめてきた。
「外見で第一印象が決まっちまうのは、しょうがないことだろ?
そんなこと、綾華が気にする必要ない。
ちゃんと自分をアピールしないで、いきなりコクった俺が悪いんだよ。
やり方を間違えたのは俺の方だから」
微笑んであたしを見つめてくれる智哉を、切ない気持ちで見上げる。
智哉……。