黒縁メガネ男子に恋してる

でもやっぱり、あたしは自分を許せない。


唇をかみしめてると、智哉が軽くため息をついた。


「しょーがねーなー。
綾華、けっこう、強情だよな?」


笑いながら智哉は言うけど。


あたしは、自分の信念を、自分自身が裏切ったことが、どうしても許せないんだ。


だって、それは、あたしをあの日こっぴどく傷つけた雄太とも、同じってことだから。


あたしを見た目だけで判断してた雄太。


そのことに、あたしは、ものすごく傷つけられた。


でも、あたしは、智哉に対して、雄太と同じことをしたんだ。

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