黒縁メガネ男子に恋してる
だったら、あたしには、雄太をうらむ資格すら、ないよね?
自分だって同じことしたんだから、文句言うことなんてできない……。
「綾華?」
あたしを抱きしめたまま、頭の上で、智哉がつぶやく。
うつむいていた顔を上げると、智哉は真面目な顔で、話し出した。
「初対面の相手を判断するのに、見た目で判断するのはしょうがないんじゃねーの?
第一印象なんて、結局見た目だろ?
初対面じゃ、超能力者でもない限り、相手の性格なんてわかんないんだからさ」
「それはそうだけど。
でも、ちゃんと相手の中身を見ようとしないのは、間違ってるでしょ?」
「でもあのとき、綾華にとって、俺は初対面の相手だったワケだろ?
そんなヤツに、いきなりコクられたら、警戒してあたりまえ」
「それは……」