黒縁メガネ男子に恋してる
言いながら、振り返って犯人を探すと。
「あー、ゴメン。ちょっと力強すぎた?」
悪びれる様子もなく、笑っている菜々美。
その周りには、応援席にいたクラスのみんなも集まってきていて、笑いながらあたしたちを見ている。
「もうっ、菜々美ーーー!」
あたしが菜々美をぶつマネをして、こぶしを振り上げると。
「あぁっ、見て見てっ!」
突然、体育祭実行委員の子が叫んだ。
え?
「ん? どうした?」
クラスのみんなが、彼女の指差す方を見あげる。