黒縁メガネ男子に恋してる
「なにかあったら、お互いにケータイで連絡し合おう」
「わかった」
そう言うと、雄太はひとり、あたしたちに背を向けて、行ってしまった。
その後ろ姿をしばらく見ていた智哉は、
「大丈夫かな」
と、小さくつぶやいた。
え?
それを聞いて、あたしも、ふいに心配になる。
あのいい加減な雄太が、ちゃんとひとりでチェックポイントを全部回れるかな?
やっぱりあたしが、一緒に行くべきだったんじゃ……。