黒縁メガネ男子に恋してる
その雄太が、突然叫ぶ。
「あっ、そうだ、とりあえずみんな、名前で呼びあうっつーことでいいよな?
智哉に、菜々美に、綾華な?
俺も雄太でいいから。よっろしくー!」
相変わらずチャラいノリの雄太……。
実はコイツ、あたしの中2のときの元カレ。
当時は、チャラい雄太と、派手めなあたしは、お似合いだったと思う。
でも、あたしが“普通女子”を目指そうと決意したきっかけになったのが、コイツなんだ。
ひと言でいえば、今のあたしにとっては、天敵。
だから当然、あたしはコイツとは違う高校に進むつもりだった。
それなのに、なぜ同じ高校にいるかっていうと……。