空色ドロップス



信じられない言葉が、頭の中をグルグルと周り始める。


『………莉緒の親権と養育権が返ってくる??18歳になっても接点が消えない……??』


思考回路がフリーズしつつも、その言葉達を噛み締めていく。


「弟さん達との兼ね合いもあると思いますので、一度、ご自宅の方で話し合われて、ご解答頂ければと思います………。」


「はぁ…………わかりました……。」


ただただ呆然とするしかない、真山さんの言葉を聞きながら、そんな返事しか返せず、苦笑いするしか無い自分がいる……。


「早めにお返事が頂けた方がいいのですが……夏休みに入りましたので、返事によりましては、入院したままの状態で、医師のサポートを受けながら、親権、養育権の返還への話を進めて行きたいと考えていますので。」


若干の笑みを浮かべながら、真山は一つ一つ丁寧に話を進めて行く。


「最後に、莉緒さん大きくなられましたよ。所長や他の職員、現在入院している病院の担当医とも話し合いまして、お兄さん方の変化を考慮した上で、病院の方で一度私と担当医を交え今後の話し合いをして、寝ている間にはなりますが、少しだけ顔を見られたらどうか?と考えています。親権、養育権のお話と一緒にご自宅の方で話し合って頂けますか?」


僕はただ呆然とする事しかできなくて、その後真山さんが言った言葉も朧気にしか覚えていない。



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