深海の眠り姫 -no sleeping beauty-
ガチャッ、と部屋のドアが開く音がして私たちはホテルの部屋に着いた。
「―――もう我慢出来ねぇ…」
そのままベッドの上に降ろされた私の上に跨った直人さんは、そうつぶやいて私の首筋をそっと撫でた。
熱のこもった視線。
燃えるように熱い指先。
私にも伝わる熱に、頭の中はとっくにショートして。
「して、ください。」
それだけ答えた。
「なるべく、優しくするから」
その言葉のあと、噛みつくように口付ける直人さん。
痛いくらいの力が心地よくて、私は彼の首に腕を回した。