深海の眠り姫 -no sleeping beauty-
―――あっという間に服は脱がされて下着姿になった私に、キスの雨が降り注ぐ。
「細っこいくせに柔らけぇんだな。…ここなんて、俺が触ったら折れそうだ」
丹念に項に舌を這わせながら直人さんはそうつぶやく。しばらくそこばかりを攻めていたかと思うとだんだん顔が下に移動していって、鎖骨に噛みついた。
「…っ!」
「痛いか?…環は俺のものだって印を付けたんだ、悪いな」
私を見上げたまま噛みついたあたりに舌を伸ばす彼の顔が色っぽくて、私はふいっと視線を逸らしてしまう。
「いい度胸だ。そんな態度でいられるのも今のうちだけだぞ?…おかしくなるくらい鳴かせてやる」
そう言うと再び私の身体に顔を埋め、何回もいろんな場所に痕をつけていく。