ようこそ!マル質番外編
「ぅ・・・」


気がつくと再び真っ暗な空間にいた。


しゃらり、と衣ズレの音がして目の前に靴が現れた。


「白猫、あの人間の後をつけて一体どうするつもりなんだ?」


あの声だった。


「何って、あの子を助けるに決まってるだろう!?」


声の主は、さも不思議そうに首を傾げた。



「『ニンゲンはユルサナイ』んじゃなかったのか?」


彼は一瞬きょとんとした顔をしたが、すぐに背中の毛を逆立てて怒鳴った。


「バカかお前!!」
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