ようこそ!マル質番外編
「ふふふふふ。」


草木も眠る丑三つ時。


毎度おなじみマル質本舗に、月夜の不気味な笑い声が響き渡る。


「・・・お前、気色悪いゾ☆?」


テーブルに丸くなっていた白梅は思わず後ずさり、後ろ足からずるりっと床に落っこちた。


「とうとうやって来ましたよ、この季節が!!」


らんらんと輝く瞳はどこか遠くを見据え、その背後にはみなぎる闘志が陽炎のように揺らめいている。


時は春。


そろそろ桜も満開だ。



「今年こそ一番イイ席を確保するのは我々ですよ!」
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