ようこそ!マル質番外編
「っつー訳だ。


愛しのお兄様の為にイイ席取っておけよ?」


「冗談じゃありませんよ!


だれが貴方なんかと花見に、」


しかし月夜が言い終える前に、言いたいことを言うだけ言って黒椿はさっさと帰ってしまった。


「〜〜〜!!!」


じだんだを踏む月夜を横目に、


「お前も苦労してんだナ☆?」


と白梅がぽつりと呟いた。


「とにかく我々の席だけでも確保しますよ白梅!


なあに、奴がのこのこやって来る頃には会場は満杯ですよ。」


笑う月夜の目は座っている。


「で、何処に行くんだ?」


白梅の唐突な問い掛けに月夜はきょてんとした顔になった。
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