ようこそ!マル質番外編
「よう、月夜!
おそよーさん!」
賑わう花見客の中でも一際騒がしい集団から声がかかった。
左手を上げて手の平をひらひらさせたのは、とにかく声のうるさい男だ。
「雛田(ひなた)!」
途端に月夜の顔がほころぶ。
「と゛ーせ、椿のにーちゃんに絡まれとったんやろ!?
こっち来いて!
お前の席とっといたで〜」
雛田がパイナップルのように逆立った金髪を揺らし、大きな口でにかりと笑う。
「助かります!」
周りの騒音に負けないよう怒鳴り返すと、月夜はヒトビトの隙間を縫うように進んで行った。
おそよーさん!」
賑わう花見客の中でも一際騒がしい集団から声がかかった。
左手を上げて手の平をひらひらさせたのは、とにかく声のうるさい男だ。
「雛田(ひなた)!」
途端に月夜の顔がほころぶ。
「と゛ーせ、椿のにーちゃんに絡まれとったんやろ!?
こっち来いて!
お前の席とっといたで〜」
雛田がパイナップルのように逆立った金髪を揺らし、大きな口でにかりと笑う。
「助かります!」
周りの騒音に負けないよう怒鳴り返すと、月夜はヒトビトの隙間を縫うように進んで行った。